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近年、OA機器の普及に伴ない、オフィスでの作業は、資料の読み書きなど机上作業主体からVDT作業主体に変化してきています。照明学会のオフィス照明設計技術指針では、執務室の照度基準として、一般的な書類作成などやや精密な視作業を想定して750 lx 以上を推奨してきましたが、VDT作業を前提とした場合、必ずしもそれだけの照度は必要ありません。また、最近では省エネルギーの観点から設計照度を従来よりも抑えようとする考え方が増えつつあります。しかし、単純に照度を下げてしまうと、空間の明るさ感が低下し、雰囲気を損なうばかりでなく、作業効率の低下や眼の疲労にもつながります。従って、これからのオフィス照明は、照度だけでなく、空間の明るさ感Feuも考慮した照明設計が必要になります。