イオンモール太田 FOOD FOREST

備品のキャンプ用テーブルを好きな場所に置き、周囲の店舗で食品などを購入して外食シーンが楽しめる「FOOD FOREST」。
左の破線円内が香り空間演出ユニット、上がスポット気流。右の植栽に「環境音ソリューション」が格納されている

ショッピングモール「イオンモール太田」は、西側の平面駐車場に2階建の「ウエストモール」を増床し、2024年4月にリニューアルオープンした。
増床計画に伴ってフードコートを拡大移設することで、2階に約1,100席、15店舗からなる県内最大級のフードコート「FOOD FOREST」が誕生した。イオンモール株式会社開発本部 開発企画統括部 建設部 第2グループの田中 潤氏は「単に座席数を増やすだけでは、本当のお客様ニーズに応えるとは言えないと考え、新たな価値を提案するため、自然を感じられる公園の機能をフードコートに取り入れた」と語る。「夏は暑く、冬は寒い赤城おろしが吹く太田ならではの地域性を踏まえ、季節や天候を問わずに圧倒的な『自然感』が享受できる屋内空間を創り出すため、五感に訴える要素を盛り込んだ。『視覚』は自然光と生活リズムに合わせた照明設計や、ランターナによる自然映像演出。『聴覚』は鳥のさえずりや森の風音。『触覚』はスポット気流による森の風の演出。『味覚』は自然の中での外食シーン演出。『嗅覚』はフレグランスを用いた森の香りなど、豊かな自然観を提供した。このような五感に訴える施設環境の構築は、新築だけではなく既存施設の改修にも活用できる」と田中氏。

建築設計Report ワークスペース空間ソリューション事例集/2024年7月発行
※会社名、役職名などは掲載時のものです。