村本建設株式会社 大阪本社／東京本社

（大阪本社）執務室ではエアコンにファンを設置し、温熱環境を整える　（東京本社）多くの観葉植物が配置された光天井がある明るいコラボレーションスペース

村本建設株式会社は、公共施設やインフラ、ビル、商業施設などの企画から設計・施工管理・アフターサービスまでを手掛ける創業100年を超える建設会社。その大阪と東京の両本社でWELL v2認証「ゴールド」を同時取得した（大阪：2023年11月、東京：翌年1月）。大阪は認証取得が珍しい既存建築物。同社は健康経営という視点からWELL認証取得に向けプロジェクトチームを編成。コンサルティング会社による指導のもと、「空気」「水」といった10項目のコンセプトに基づき検討した。
結果、両本社とも大幅な躯体改修や空調・電気設備の更新なしで空気質、照明、コミュニティ、食物などの課題をクリアした。同社設計部長の山本昌弘氏は「大阪は周辺の影響により検討事項が増え空気質の改善に苦労したが、東京は植栽を多く導入し、働き方改革も実施していたため、バージョンアップで対応できた。本来、米国からの審査員派遣となるが実地審査資格を持つパナソニックを知り、依頼した。言語の壁もなくスムーズだった。今後、WELLの考えを自社の各拠点に広げるとともに顧客提案に活かしていく。働き方や健康・快適性に関心が高い人材の採用にも役立てたい」と語る。

建築設計Report ワークスペース空間ソリューション事例集/2024年7月発行
※会社名、役職名などは掲載時のものです。