動く光を、建物の内外で連動させるという珍しい照明計画が見られる。屋外の照明は、地上32階建ての頂部で時間帯や季節によって異なる演出を見せる。それと連動して、内部ではエントランスホールのエスカレーター裏面に設置したLEDのライン照明が、流れる水のように循環する。そして、内外の照明とも、毎正時と毎30分になると、通常時よりも少し華のある演出に切り替わる。
こうした照明計画は、「水の景」を掲げた建築の設計コンセプトと呼応したものだ。建物内外を水が循環するような光を巡らせることで、オフィスビルとしての品性を保ちつつ、周辺の街に溢れる光に負けない照明を実現している。
建築ライトアップ
時間帯や季節などによって異なる光の景観を見せる。頂部の光は、通常時は白色系だが、毎正時と毎時30分には鮮やかなブルーに変わり、水がゆるやかに溢れるような演出で、時を知らせる。
イベント時
頂部を囲むガラスを照らすのは、RGBのフルカラー演出照明。
13パターンを基本に、時間帯や季節、各種イベントなどに応じて彩りを変える
ドット3 RGB(500mmピッチ加工)
エントランスホール・エスカレーター下の演出照明
2層吹き抜けのエントランスホールにあるエスカレーター下面にLED照明を設置。通常時は、白色系の光がゆっくりと上から下に流れた後、石張りの内壁を伝って上り、水が循環する様を描き出す。この光は、毎正時と毎30分になると鮮やかなブルーに変わり、流れも速くしてエスカレーターの下面を滑り落ちる。
エスカレーター裏面の幅100mmのスリットに、
2列のメディアチューブ(LEDカラー演出照明)を設置し、
時間帯によって流れや色が変わる光環境を創出
メディアチューブ 60PXL(拡散タイプ)