MFLP船橋Ⅲ
建築化照明とダウンライトで構成された7階ラウンジ
多様化する物流拠点のオフィスに
くつろげるワークプレイスを整備
近年、ネット通販の拡大、宅配便の取扱個数の増加などとともに、梱包・発送などの業務が加わり、倉庫の役割が変化している。総延床面積約70万m²の街づくり型物流施設「MFLP(三井不動産ロジスティクスパーク)」は、物流施設を中心として、地域社会との共生と周辺エリアのにぎわい創出をめざした複合型拠点開発。8年をかけた開発の集大成として、敷地内3棟目の「MFLP船橋Ⅲ」が2021年6月に竣工した。これは地上8階建て、延床面積約27万m²の大型物流施設で、トラックバース、倉庫、オフィスで構成され、輸送会社をはじめネット通販会社などが入居する。
共用部には、従業員のためのラウンジ空間や街並みが一望できるテラスなどが設けられた。照明計画では、建築化照明とダウンライトを中心としたベース照明の色温度を低く抑えることで、天井の高い空間(天井高約3.6m)を温かい雰囲気に演出。屋外テラスでは、庭園のような環境演出に加え、アッパーライトで天井面やルーバーを照射することで広がり感を与えている。また、屋上には約1MWの太陽光発電設備を設置してCO₂排出量を削減。CASBEE・Sランク、BELS・5スターを取得し、入居テナントの物流の課題を解決するだけでなく、地域にも貢献する施設となっている。
建築設計Report vol.41/2022年5月発行
※会社名、役職名などは掲載時のものです。
約3.6mの天井高とガラスカーテンウォールを生かした開放感のある4階ラウンジ
4階から5階へと続く内部階段踊り場から4階ラウンジを望む
庭園のようにライトアップされた8階スカイデッキから市街地を望む
約2万ルーメンのプロジェクターが壁面にテクスチャーを投映しているエントランス
打合せコーナー(奥)も設けられた4階ラウンジ
折り上げ天井を間接光で照らす5階の無人コンビニ
無人コンビニからアクセスできる5階テラス
建築化照明で縁取られたオフィス・倉庫ゾーン出入口
屋上に設置された約1MWの太陽電池モジュール
MFLP船橋Ⅲエリアマップ
MFLP船橋Ⅲ
所在地/千葉県船橋市浜町
事業主/三井不動産株式会社
設計/株式会社大林組
施工/株式会社大林組
内装設計/ゲンスラー・アンド・アソシエイツ・インターナショナル・リミテッド
竣工/2021年6月
主な設備
● LEDダウンライト ● LED建築化照明 ● LEDスポットライト ● LEDフットライト ● 太陽光発電システム ● プロジェクター