恵比寿イーストスクエア B1フロア

利き酒師やパヒューマーが鑑定するための、膨大な量の日本酒やフレグランスが貯蔵されているB1フロア。
約20m²のミーティングルームには「エアリーソリューション（スクリーンタイプ）」が設けられている

恵比寿イーストスクエアは1992年に竣工したRC造地下1階・地上6階建賃貸ビル。地下のライブハウスや店舗、オフィスとして利用されていたビルはケッペル・キャピタル・ジャパン株式会社によって全館リノベーションが実施された。特にライブハウスから用途変更された約120m²のB1フロアは、地下室のため換気などが難しいこともあり、空気環境を整え、空間価値を高める提案が求められた。そのため、パナソニックは脱炭素・安心・快適を柱に地下空間の空気質をテーマとして3Dシミュレーションも実施しながら総合提案を行った。その結果、空調負荷を軽減しエネルギー損失を抑える全熱交換器や高効率エアコン、スポットライト型ナノイーX発生機に加え、「エアリーソリューション（スクリーンタイプ）」が採用された。
事務所を3階に構え、B1フロアにも拡張されたSCENTMATIC株式会社の金子氏は「当社は、嗅覚のデジタライゼーションによる新たな顧客体験の提供をめざし、香りと言葉の融合体験ができるAIシステム『KAORIUM（カオリウム）』を中心とした事業を展開している。この度、B1フロアを増床し、倉庫兼ミーティングルームを設けた。本設備は空気質に加え、静かで空間になじんだデザインを気に入っている」と語る。

建築設計Report ワークスペース空間ソリューション事例集/2024年7月発行
※会社名、役職名などは掲載時のものです。