住友ビル9階にあった旧執務室を拡張・改修することで誕生した開放感ある新オフィス。カウンター背後の書架の裏側が窓側の集中ゾーン「プラクティス」

WELL認証取得をめざしたリニューアルで
サウンドマスキング・システムを導入

日建設計コンストラクション・マネジメント株式会社は大阪オフィスを「いきたくなるオフィス」のコンセプトのもとリニューアル、WELL & Sustainabilityを実現する新たな試みの一つとしてパナソニックのサウンドマスキング・システムを採用した。
マネジメント・コンサルティング部門ディレクターの石田 恒章氏は「当社は建築の構想段階から、設計・施工・運用までを含めたコンサルティングを行っている。近年はオフィスの新築・改修時にWELL認証を取得するニーズが高まっている。そこで、その過程や効果を検証しようと考えた。WELL v2には10の評価指標があるが、中でも音環境の取得が難しい。今回は築後50年以上を経たビルの9階で行った改修であり、天井裏のスペースも限られ、遮音性能や静音性の項目をクリアすることは困難だった。このため、加点項目の一つであるサウンドマスキング・システムの導入に挑戦した。パナソニックから提案を受けたのは自然を感じさせる環境音。サーカディアンリズムに沿って、朝・昼・夕方と音を変化させ、季節によってもコンテンツを変更している。結果として、窓側のソロワークゾーンで、集中作業できる環境が提供でき、スタッフにも非常に好評。今後は、クライアントのWELL認証取得の際にも活かしたい」と語る。

  • 朝は小鳥のさえずり、夜は虫の鳴き声など、時間帯や季節で生物の種類を変更
    12〜13時にはBGMを流している

建築設計Report ワークスペース空間ソリューション事例集/2023年7月発行
※会社名、役職名などは掲載時のものです。

窓側の集中ゾーン「プラクティス」。プランターボックスの柱側にスピーカー開口部があり、環境音が柱に反響してゾーンを包み、外からの音をマスキングする
窓側の集中ゾーン「プラクティス」。プランターボックスの柱側にスピーカー開口部があり、環境音が柱に反響してゾーンを包み、外からの音をマスキングする

プランターボックスに組み込まれたサウンドマスキング・システムプランターボックスに組み込まれたサウンドマスキング・システム

設定用タブレット(左)とスピーカー(右)設定用タブレット(左)とスピーカー(右)

システム設置段階で行われた騒音測定システム設置段階で行われた騒音測定

O³はOsaka Osekkai Officeの略で「大阪のおせっかい文化」「いきたくなるオフィス」などからオフィスコンセプト「O³」が策定されたO³はOsaka Osekkai Officeの略で「大阪のおせっかい文化」
「いきたくなるオフィス」などからオフィスコンセプト「O³」が策定された


日建設計コンストラクション・マネジメント株式会社 大阪オフィス

■サウンドマスキング・システム設置工事
所在地/大阪府大阪市中央区北浜(住友ビル9階)
事業主/日建設計コンストラクション・マネジメント株式会社
設置工事/パナソニックEWエンジニアリング株式会社
設備竣工/2023年5月

主な設備

● サウンドマスキング・システム


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