これまで、均質なフリーアドレス空間だった広いオープンスペースが、ヒアリングをもとにレイアウトも再設計された。
交流ゾーン(左)と集中ワークゾーン(右)を中央で明確に分けることにより、避難動線も確保されている

アンケートとヒアリングで課題抽出し
Well-Beingなオフィス環境を実現

パナソニック インダストリー株式会社は、電気・電子部品や制御機器、電子材料などを開発・製造・販売しており、西門真拠点オフィスは関西における技術本部の開発拠点。2022年度には什器メーカーの協力のもと、フリーアドレス制を導入するなど大規模オフィスリニューアルを実施したが、使用する中で集中ワークゾーンの音問題やプライバシーなどが課題となった。技術本部プロセスデバイス革新センター課長の三由裕一さんは「従業員の満足度80%以上をめざし、2023年度には快適性に着目して、Well-Beingオフィスを実践しているエレクトリックワークス社にオフィス診断を依頼した。その結果、集中できるソロワークスペースが少なく、交流ゾーンと集中ワークゾーン間の音問題、会議室の運用などの課題を抽出した。音問題では、これまで均質だったオープンスペースを、交流ゾーンと集中ワークゾーンに分割してレイアウトするとともに、大量の植栽の導入によって集中ワークゾーンにおける音・視覚のプライバシー保護を図った。また、これまで効率が悪かった大会議室を2分割し、効率利用を可能とした。オフィスワーカーの評価はとても高く、次年度以降も内装デザインや空気環境のアップデートにも取り組んでいきたい」と語る。

建築設計Report ワークスペース空間ソリューション事例集/2024年7月発行
※会社名、役職名などは掲載時のものです。

部屋の奥にあったカウンターを中央通路沿いに配置してマグネットスペースに部屋の奥にあったカウンターを中央通路沿いに配置してマグネットスペースに

座席間に植栽が置かれたボックス席座席間に植栽が置かれたボックス席

植栽で遮られた昇降デスクのある集中ワークゾーン
植栽で遮られた昇降デスクのある集中ワークゾーン

利用頻度の高いソロワークスペース
利用頻度の高いソロワークスペース

2分割で誕生した中会議室はクールな雰囲気
2分割で誕生した中会議室はクールな雰囲気

木調で温かい雰囲気の小会議室
木調で温かい雰囲気の小会議室

エリア図

オフィス

パナソニック インダストリー株式会社 西門真拠点オフィス

■オフィス診断
所在地/大阪府門真市門真
事業主/パナソニック インダストリー株式会社
オフィス診断/パナソニック株式会社 エレクトリックワークス社
施工/パナソニックEWエンジニアリング株式会社
リニューアル竣工/2024年2月

主なシステム

● オフィス診断


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