パナソニック エナジー株式会社 セル開発統括本部
キャンプフィールドにいるような開放感にあふれたキャンピングオフィス
“Crazy and Cool”をコンセプトに
これまでにないオフィス環境を創造
車載用・非車載用リチウムイオン電池の開発を担うセル開発統括本部が2021年11月に新オフィスに移転した。当本部はテスラ社との協業により、事業・人員ともに急拡大し、オフィス環境の改善が急務となっていた。計画にあたっては、固定観念にとらわれないベンチャー企業であるテスラ社と、百年企業との間にある差を埋めるのは“Crazy and Cool”だという考えをコンセプトに取り入れ、斬新性と機能性にあふれたオフィス環境の創造がめざされた。このために編制されたオフィス改革委員会は「オフィスを人と人、人と情報、情報とアイディアなど、多様なモノゴトが入り交じり、つながることで新たな価値が生まれる空間と捉えるとともに、リチウムイオン電池の概念をレイアウトに展開して、オフィスの中に『加速』と『充電』のエリアを配置。『充電エリア』をオフィスに散在させ、2つのエリアを行き来して働くことで、走り続けるオフィスをめざした」という。
「充電エリア」では、再生可能エネルギーをイメージする太陽・風・自然をキーワードとして設定し、「SWiTCH SPOT(スイッチスポット)」、キャンピングオフィス、カフェコーナーなどを配置。今回のオフィス改革を通して、アイディアとノウハウを蓄積し、次の改革にアップデートし続けていくことが想定されている。
建築設計Report vol.41/2022年5月発行(改訂:2023年7月)
※会社名、役職名などは掲載時のものです。
入口の近くに設けられた「充電エリア」の「SWiTCH SPOT」
流木のスタンドが配された「充電エリア」のカフェコーナー
「加速エリア」と位置付けられた課単位のフリーアドレスエリア
太陽の赤をモチーフにした、3つのABC会議室
太陽・風・自然の色彩をタイルカーペットに採用
執務席と視覚的につながった会議室
木の温かさを感じさせる壁面とテーブル
太陽をイメージした椅子を配したコーナー
課単位のフリーアドレスが採用された執務室
エリア図
パナソニック エナジー株式会社 セル開発統括本部
■オフィス・リノベーション工事
所在地/大阪府守口市松下町
事業主/パナソニック エナジー株式会社
設計・施工/パナソニックEWエンジニアリング株式会社
設計協力/株式会社イトーキ
竣工/2021年11月
主な設備
● SWiTCH SPOT ● LEDベースライト ● LEDスポットライト ● LEDペンダント ● スペースプレーヤー