パナソニック エナジー株式会社 二色の浜オフィス
光が降り注ぐ入江をイメージしたエントランス。床面のバイオシャドーの映像は天候と連動している
二色の浜の豊かな自然を取り入れ
光と音でゾーニングされたオフィス
2023年9月、工場移転に伴い、関連する品質研究部署のオフィスが大阪府守口市から貝塚市二色の浜に移転した。新オフィスは関西国際空港に近い、目前に大阪湾が広がるベイエリアにあり、豊かな自然環境が特徴。その半面、ワーカーの通勤時間が長くなる課題があった。オフィス移転にあたっては、委員会が組織され、「通勤時間をかけても出社したくなるようなオフィス」がめざされた。約600m²のフロアは内装デザインに浜の自然を取り入れ、大阪湾が一望できる窓側のビーチエリアに向けて通路を配置している。
執務エリアと集中エリア、ミーティングエリアには、調光調色照明とスピーカーの連動制御により、オフィスの部位ごとに異なるシーンを形成する「フレキシブル ゾーニング ソリューション※」が導入されている。これにより、エンゲージメントとコミュニケーションを高め、Well-Beingなオフィスを実現する。オフィス委員会のスタッフは「以前のオフィスは集中したい時も周りの音が聞こえるなど、ゾーニングが機能していなかった。今回は光と音によるゾーニングを行い、自分にふさわしい場所で働けるように計画し、実験的なものもたくさん組み込んだ。結果として何の妥協もせずに想像以上のオフィスが実現できた」と語る。
- 照明・音響・映像・ブラインドなどの設備はクラウドで制御し、オフィスワーカーや管理者が容易に設定変更可能
建築設計Report vol.47/2023年11月発行
※会社名、役職名などは掲載時のものです。
光(調光調色)や音(ジャズや鳥の声など)による「フレキシブルゾーニング」が採用されている執務エリア。
エントランスから伸びる通路は、この執務エリアを2分割し、海が望めるビーチエリアや、実験エリアへの動線となっている
光(調光調色)や音(ジャズや鳥の声など)による「フレキシブルゾーニング」が採用されている執務エリア。
エントランスから伸びる通路は、この執務エリアを2分割し、海が望めるビーチエリアや、実験エリアへの動線となっている
集中エリアでは、[活性:ダウンライトのみ4000K、水音]と[リラックス:ベースライトのみ5000K、鳥の声]が90分おきに切り替わる。
左は[リラックス]右が[退社推進:ベースライト2700K+ダウンライト4000K、無音]
会議音声などの音が出るWEBエリアは集中エリアの対角線上に配置
可動壁で個室にもできるミーティングエリア
[リラックス:3500K、鳥の声]
大阪湾が一望できるビーチエリアはリラックスした雰囲気で打合せやランチに利用可能
ビーチエリアのブラインドは夕方には西日を自動で遮り、気象と連動して雨の日にはスペースプレーヤーがクラゲの映像を投影する
ビーチエリアのブラインドは夕方には西日を自動で遮り、気象と連動して雨の日にはスペースプレーヤーがクラゲの映像を投影する
エリア図
パナソニック エナジー株式会社 二色の浜オフィス
■オフィス移転工事
所在地/大阪府貝塚市二色南町
事業主/パナソニック エナジー株式会社
設計・施工/パナソニックEWエンジニアリング株式会社
設計協力/コクヨ株式会社
竣工/2023年9月
主な設備
● フレキシブル ゾーニング ソリューション ● LEDペンダント ● LED調光調色ダウンライト ● LEDスポットライト ● LEDベースライト ● バイオシャドー ● スペースプレーヤー