利用者が自由に席を選んで働けるフレックススペース。
天井の配線ダクトにはスポットライトをはじめ、位置情報ソリューション「POSITUS」などのセンサ類が配置されている

異業種企業がコラボレーションにより
空間価値を創出するコワーキングスペース

ダイキン工業やオカムラ、パナソニック、ライオンなどの異業種企業が設立した株式会社point0が運営する、「point 0 marunouchi」は、製品やサービスを働く人たちに試してもらう実証実験空間でもある。異業種コラボレーションにより空間の価値を創出し、オープン・イノベーションを加速化することを目的に2019年7月にスタート。プロジェクトに参加する企業が相次ぎ、現在の参加企業は19社(23年6月現在)。2020年12月には日本のコワーキングオフィスとして初めて「WELL v2」ゴールドランクも取得した。
取締役の豊澄幸太郎氏は「参加企業はここで新商品やサービスを試して事業化に結びつけることを目的とし、人の位置情報や温湿度などの環境データを収集・共有している。WELL認証取得にあたっては、出資しているダイキン工業・オカムラ・パナソニックの異なる得意分野(空調、ファニチャー、照明)におけるノウハウ・技術・商品を駆使することで実現した。今後は個人の働き方を色々な切口で解析・分類することにより、ユーザーが働く場所をリコメンドしていきたい。働き方が変化し、サードプレイスも働く場所の一つとなった。このノウハウを蓄積し、新商品やサービス事業化にフィードバックしていきたい」と語る。

  • ダイキン工業株式会社、株式会社オカムラ、パナソニック株式会社、ライオン株式会社、TOTO株式会社、株式会社MYCITY、アサヒビール株式会社、TOA株式会社、株式会社丹青社、日本たばこ産業株式会社、大建工業株式会社、鹿島建設株式会社、東京海上日動火災保険株式会社、野村不動産ホールディングス株式会社、セイコーエプソン株式会社、三菱地所株式会社、日本マイクロソフト株式会社、YKK AP株式会社、ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社(順不同)

建築設計Report vol.34/2020年8月発行(改訂:2023年7月)

「緑の回廊」は厳選された植物を豊富に配置「緑の回廊」は厳選された植物を豊富に配置

3部屋あるミーティングルームはすべてデザインが異なる3部屋あるミーティングルームはすべてデザインが異なる

エントランスに設置された顔認証システム「KPAS」。プライベートオフィスにも設置されているエントランスに設置された顔認証システム「KPAS」。
プライベートオフィスにも設置されている

サウンドマスキングを活用し、WEB会議に適した個室空間サウンドマスキングを活用し、WEB会議に適した個室空間

WEBミーティングにも利用される防音の「フォンブース」WEBミーティングにも利用される防音の「フォンブース」

照明で催眠と覚醒を促しリフレッシュさせる「仮眠室」照明で催眠と覚醒を促しリフレッシュさせる「仮眠室」

WELL v2の取得認定証


point 0 marunouchi(ポイントゼロ マルノウチ)

■シェアオフィス内装工事
所在地/東京都千代田区丸の内
事業主/株式会社point0
インテリアデザイン/クライン ダイサム アーキテクツ
内装設計・施工/株式会社オカムラ
オープン/2019年7月

主な設備

● LEDスポットライト ● LEDデスクライト ● LED建築化照明 ● 照明制御システム FreeFit light  ● 位置情報ソリューション「POSITUS」 ● マルチ調光調色システム ● 入退室管理システム eX-SG light ● 顔認証 入退セキュリティシステム「KPAS」

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