TENNOZ Rim
LPSにより照明と空調のパーソナライズ化を図る「コワーキングスペース」
天王洲キャナルサイドの遊休施設を3社共創で複合施設にリノベーション
静かな運河に囲まれた天王洲エリアでは、周辺自治体や大学、市民・企業が一体となり水辺環境の価値向上に取り組んでいる。ここに長く関わってきたパナソニックは、老朽化したパナソニック東品川2号館の再生を計画。三菱地所レジデンス、寺田倉庫とともに、企画から施工、運営までを共に行う「共創リノベーションプロジェクト」として複合施設『TENNOZ Rim』を生み出した。
当施設は、三菱地所レジデンスが運営する「コワーキングスペース」、寺田倉庫が運営する「リハーサルスタジオ」、当社が運営する「次世代オフィスラボ」、循環型社会を連想させるクリエイティブな「サークラウンジ」、食とグローバルな交流を通じたオープンイノベーションを促進する「マルチ・コミュニティ・スペース」という5つの機能により構成される。ここに当社の分野横断技術を組み込み、3社の強みを生かした先進的オフィス空間などを実現した。「水辺の個性的な建物リノベーションで、先進のコワーキングスペースが誕生した」と三菱地所レジデンス Reビル事業部 内田圭輔氏。寺田倉庫 不動産事業グループの城田明洋氏は「スタジオがコワーキングスペースや飲食施設とシナジー効果を発揮し、魅力を地域に発信することを期待する」と語る。
建築設計Report vol.30/2019年8月発行
※会社名、役職名などは掲載時のものです。
都内屈指の広さを誇る「リハーサルスタジオ」
次世代オフィスの要素技術開発・検証をおこなう「次世代オフィスラボ」
工場排出物を活用したプロダクトも提案する交流の場「サークラウンジ」
地域に新たな刺激とコミュニケーションを創出する「マルチ・コミュニティ・スペース」
コワーキングスペースでは、バイオフィリックデザインと空間演出・制御技術を高度に融合
テクニクスの高音質オーディオシステムと独自の空間音響設計でせせらぎや鳥のさえずりを再現
照明のゆらぎ制御などにより短時間でリフレッシュできる仮眠・お目覚めルーム
オープンな環境でも集中できるパーソナル空間をつくり出すウェアラブルデバイス
全館に41台設けられた屋内位置情報システムのLPSスキャナ
3次元の空間温度分布を算出するGrid-EYE(実証実験中)
ブックパークの壁面を演出するSpacePlayer
株式会社オープン・エーとの共創で、クリエイティブデザインにより工場排出物から新しい価値をつくり出した「アップサイクルプロダクト」
フロアマップ
TENNOZ Rim
所在地/東京都品川区東品川
設計・監理/株式会社オープン・エー
施工/パナソニック建設エンジニアリング株式会社
オープン/2019年6月
主な設備
● スポットライト ● 導光板照明 ● マルチマネージャー ● スペースプレーヤー ● LPS ● 赤外線アレイセンサ Grid-EYE ● パッケージエアコン(ナノイー搭載)