戸田建設株式会社 筑波技術研究所 グリーンオフィス棟

屋外の垂直緑化や屋内の植栽など、自然の要素が採り入れられたバイオフィリックデザインのオフィスは
温熱環境や空気質などの計測器が置かれ、データ収集も行われている

戸田建設株式会社は、2021年に運用を開始した筑波技術研究所のグリーンオフィス棟において、WELL v2pilotの最高ランク「プラチナ」で認証取得。これにより日本で初めて、BELS『ZEB』、CASBEE建築（改修）「Ｓランク」、WELL認証「プラチナ」と３つの最高ランクを獲得したオフィスとなった。以前はZEB技術の実証施設であった建物を改修し、グリーンオフィス棟の名称で2021年8月から技術研究所員のオフィスとして運用。ZEB達成施設のライフサイクルにおけるカーボンマイナスの追求に加え、良好な室内環境によるWell-Being向上がめざされている。
技術研究所環境創造部室内環境課 課長 竹中優揮氏は「バイオフィリックデザインを採り入れた内外装や照明制御システムなどのハード面に加え、研究者の健康に配慮した運動促進イベント開催やヘルスケアに関する情報提供など、ソフト面に関してもさまざまな取り組みを実施した。
実地審査は、WELL PTO^※でもあるパナソニックに依頼し『プラチナ』を取得できたが、技術研究所という性格上、そこがゴールではないと考えている。経験を重ね、お客様にノウハウを提供していくという役割があるため、今後は環境管理も含め、パナソニックには年次更新するために協力していただきたい」と語る。

• WELL Performance Testing Organization（実地審査代理店）

建築設計Report ワークスペース空間ソリューション事例集/2024年7月発行
※会社名、役職名などは掲載時のものです。

利用すれば運動不足の解消にもなる外光が降り注ぐ内階段

窓際の小上がりに設けられた運動用スペース


トップライトのある内階段横に設けられたライブラリー


各所にWELLに関する説明パネルが掲示されている


ベランダに表示されている禁煙サイン


環境に常に存在する低レベルの暗騒音を計測している様子


屋上一面に設置された太陽電池モジュール。左端中央は内階段のトップライト


太陽光パネル下スペースを有効に使いながらCO₂吸収に寄与している屋上緑化