ヴィラージュ麻布台
「エアリーソリューション (シーリングタイプ)」が装備された9階オフィスの会議室。室内に設置されているのは「イーブロック」と「イーブロックスタンド」
オフィスリノベーションに際し
空気環境に配慮したシステムを導入
シンガポールを拠点にアジア各地に現地法人を置く資産運用会社、ケッペル・キャピタルの日本法人が手掛けるビルイノベーション。港区麻布台の国道1号沿いにあった1991年竣工の9階建ビルを全館大規模リノベーションし、2022年10月に「ヴィラージュ麻布台」として生まれ変わった。3〜9階は会議室が設けられたオフィスに改修され、7〜9階の会議室には「エアリーソリューション(シーリングタイプ)」が採用されている。
「エアリーソリューション」は天井のルーバーから下方向に流れるダウンフローによって周辺の空気を巻き込み、発話によって発生したエアロゾルが空中に滞留することを抑制する。当ビルではルーバーをスケルトン天井から吊すことで、建築意匠にマッチした空間が創り出された。また、会議室を縦断するルーバーの長さが4mを超えるため、2対のルーバーを中央で連結して天井から吊るし、1組のキャビネットファンとHEPAフィルターボックスは壁面組み込み、もう1組は天吊りとしている。なお、会議室にはシステムフロアが敷設されていないため、PCやディスプレイなどの電源コンセントとして、手軽に持ち運べる「イーブロック」(可搬型バッテリー)と「イーブロックスタンド」(専用充放電器)が各2基装備されている。
建築設計Report ワークスペース空間ソリューション事例集/2023年7月発行
※会社名、役職名などは掲載時のものです。
会議室天井の端から端まで設置された
「エアリーソリューション(シーリングタイプ)」
執務室から会議室を望む。天井右に設置されているのが全熱交換器
壁面に組み込まれたキャビネットファンとHEPAフィルターボックス
天吊りのキャビネットファンとHEPAフィルターボックス
1階エントランス
ピスタチオカラーがアクセントに使われた、
お洒落なトイレに採用された「アラウーノ」
エレベーターホールからオフィスを望む
「エアリーソリューション(シーリングタイプ)」の立面図
ヴィラージュ麻布台
■エアリーソリューション設置工事
所在地/東京都港区麻布台
事業主/ケッペル・キャピタル・ジャパン株式会社
設計デザイン/HUFF
施工/株式会社ゲンバカンリシステムズ
パナソニックEWエンジニアリング株式会社
設備竣工/2022年10月
規模/9階建(延床面積:約1,312m²)
主な設備
● エアリーソリューション ● 全熱交換器 ● 壁スイッチ ● アラウーノ ● イーブロック ● イーブロックスタンド ● LED照明器具