TOYOTA ARENA TOKYO
MAIN ARENAに設置された高さ7.6m×幅11.5m×奥行6.0mの高品質・高精細LEDのセンターハングビジョンはアリーナの用途に応じて昇降可能。
国内アリーナで初めて上下2層リボンビジョンを導入。上層リボンの高さは2mあり、原寸の車の映像がアリーナ内周を駆け巡る演出も可能となっている
「365日の賑わいを創出」する
多目的複合施設型アリーナ
TOYOTA ARENA TOKYOは、臨海副都心の青海に位置する多目的アリーナ。バスケットボールクラブ、アルバルク東京のホームアリーナであると同時に、音楽ライブやMICE※など、多様なイベントに対応可能。最大収容人数約1万人のMAINARENAや、バスケットコート1面を有するサブアリーナ、屋外パークなどによって構成される大規模複合施設である。
当施設は、政府が主導する「スタジアム・アリーナ改革」と連携し、スポーツ庁および経済産業省により、地域活性化の起爆剤となる潜在力の高い「多様な世代が集う交流拠点としてのスタジアム・アリーナ」のモデル施設(令和4年度)に選定されている。選定にあたっては、民設民営アリーナであることや、特徴のあるホスピタリティエリアやラウンジなど、多様なスポーツ観戦方法を提供していること、高品質な照明・音響・映像設備によって観戦価値を高め、多目的に利用できるアリーナであることが評価された。屋外パークなどは、イベントのない日には地域住民も利用できるため、「スタジアム・アリーナ改革」がめざす「365日の賑わい創出」という公共性を体現している。
- 会議(Meeting)、研修旅行(Incentive Travel)、国際会議 (Convention)、展示会、イベント(Exhibition/Event)の頭文字を使った造語
センターハングビジョンの周囲に配置されたラインアレイスピーカー(○印)。センターハングビジョンはコートサイドからも演出を楽しめるよう内部ビジョンも装備している
エントランスからアリーナに向かうアプローチには柱廻りにデジタルサイネージを設置し、天井のルーバーにライン照明をランダムに配置して来場者の動線を誘導

FIBA※認証を取得した業界唯一の照明器具である「グラウンドビームER」を競技用に112台設置
※Fédération Internationale de Basketballの略称(国際バスケットボール連盟)

グレア(まぶしさ)を低減するために一部照明器具にルーバーを設置

当社独自の3Dシミュレーション技術で、競技者視点でのグレアや照射角度の最適化を事前検証

防災センターの「ESU-BA」照明制御システム

アリーナ中央の天井に設置された11連ラインアレイスピーカー

キャットウォーク上に配置されたアンプ設備

3階エントランスのファサードに設けられたLEDビジョン

液晶ディスプレイでは、メニューや季節ごとのお勧めなどを表示

アリーナ内の照明・映像・音響設備・サイネージを一括制御できる総合演出システム「KAIROS」

アリーナの状況を見ながらアリーナの演出が行える操作卓
光・音・映像の総合演出システムにより
没入型エンターテインメント体験を提供
MAIN ARENAは、全ての観客席からバスケットボールコートが見やすい楕円(オーバル)型で、可変式座席レイアウトにより、バスケットボール試合(約1万席)、コンサート(約8千席)、MICEと、用途に最適化した空間をつくり出すことが可能である。
MAIN ARENAの競技用照明は、国際バスケットボール連盟(FIBA)基準に準拠したLED照明器具「グラウンドビームER」で、DMX制御により個別に0〜100%までの調光が瞬時に可能。また次世代の「4K8K放送」にも対応しており、高精細な映像と高い演色性を実現し、アルバルク東京のクラブカラーを、より高彩度で再現している。
音響設備は、国内アリーナで最大規模※の11連ラインアレイスピーカー8セットとディレイスピーカー28台による迫力ある音響を提供。映像設備はセンターハングビジョンとリボンビジョン合わせて、総面積約1,000m²を超える国内アリーナ最大級※。これら照明・音響・映像設備をIT/IPプラットフォーム「KAIROS」によって統合制御することで、没入型エンターテインメント体験を提供。約130台あるデジタルサイネージにコンテンツも供給している。
また、MAIN ARENAのホスピタリティエリアには、ホテルクオリティの食事が楽しめる最上級ラウンジや入退場の選手が間近で見られるラウンジ(1階)をはじめ、パーティースタイルで観戦できるラウンジやスイート(2・3階)などが配置されている。
トヨタアルバルク東京株式会社 アルバルク事業部 運営企画室室長兼アリーナ事業部 運営企画室 ICT管理グループ GM 小川裕己氏は「今後の海外展開を考えると、4K8K放送でアルバルク東京のクラブカラーが正確に放映できるというのは大きなポイント。
『KAIROS』は1つのボタンで複雑な演出や多彩な連動が可能なので、スタッフの作業が省力化できることが魅力的。来場者に、毎回変化した非日常が体験いただける、進化するアリーナになっていきたい」と語る。
- 国内のプロバスケットボールを興行として行うアリーナとして(2025年6月時点、パナソニック調べ)
建築設計Report vol.55/2025年11月発行
※会社名、役職名などは掲載時のものです。
バスケットボールコート1面と、壁面にバスケットゴール4基が設置された練習場の高天井用照明器具と得点表示用LEDビジョン
アリーナ最上級ラウンジ"TOYOTA PREMIUM LOUNGE"。ラウンジ内をはじめ、会場内全ての映像表示システムを「KAIROS」から操作できる(国内アリーナ初※)
※国内のプロバスケットボールを興行として行うアリーナとして(2025年6月時点、パナソニック調べ)

スポーツバー型ラウンジの"JAPAN AIRLINES LOUNGE”

緑あふれる内装の"JAPAN AIRLINES TERRACE SUITE" 「BOTANICAL」

部屋の中だけでなくバルコニー席からも観戦できる"SUITE"

入退場の選手が間近で見られる“PLAYERS LOUNGE”

観戦席の後ろにプレイスペースを設置し、子ども連れでも観戦が楽しめるように設計された"FAMILY ROOM"

トレーニングルームに設けられたライン照明器具

コンコースの各所にカラースポットライトによりアルバルク東京のクラブカラーの演出がされている

エントランスに続く階段を照らすスポットライトと足元灯
TOYOTA ARENA TOKYO

所在地/東京都江東区青海
土地所有/トヨタ自動車株式会社
建物所有/トヨタ不動産株式会社
運営/トヨタアルバルク東京株式会社
設計・施工/鹿島建設株式会社
電気工事/株式会社 きんでん
大型映像、映像送出、音響設備専門工事/パナソニックEWエンジニアリング株式会社
デジタルサイネージ工事/NTTドコモビジネス株式会社
開業/2025年10月
規模/地下1階・地上6階建(延床面積:約38,000m² )
主な設備
● LED投光器 ● 照明制御システム ● LEDセンターハングビジョン ● 昇降装置 ● LEDリボンビジョン ● 総合演出システム(KAIROS含む) ● サイネージシステムOneGATE ● ラインアレイスピーカー ● ディレイスピーカー ● 音響設備 ● LEDダウンライト ● LEDスポットライト ● LED高天井用照明器具

