INTERVIEW 小林聖司氏「リピーターを作るのは商品力。でも、最初に手に取ってお買い上げいただくには照明の助けも必要です」

鶴見下野谷町店で採用

  ライフコーポレーションは、首都圏・近畿圏に約270店舗を展開する大手スーパーチェーンだ。ライフ鶴見下野谷町店は横浜・鶴見区に今年7月にオープンした新店で、売上も好調に推移している。
  ここには、同社の売場づくりのノウハウとこだわりが詰まっている。根底には「大切なのはお客様に楽しんでいただくこと。プラス1品、2品の購入につながる空間を作りたい」という考えがある。壁側の鮮魚、カットフルーツ、惣菜、ベーカリーのコーナーは棚を低くして壁側をガラス張りとし、作業風景を見せている。店頭で店員の働く姿を見れば、親近感もわいてくる。
  ことに力を入れているのが、惣菜とベーカリーのコーナーだ。周囲には夫婦共働きや独身の家庭が多く、勤めが終わってから立ち寄って惣菜や朝食のパンを買う頻度が高いため、最重点カテゴリーといっていい。その惣菜とベーカリーコーナーに、パナソニックの「彩光色シリーズ」が採用された。
  「ベーカリーでは、食パンの焦げ目がキツネ色に、カットしたところは白にはっきりと見えることが大切です。お惣菜では、ことにフライの衣がいい色であること。この双方を満足させることができました」(首都圏営業企画部RE担当 小林聖司課長代理)

惣菜、ベーカリー、鮮魚部門では、作業風景が見えるように棚が低く設定されている

惣菜、ベーカリー、鮮魚部門では、作業風景が見えるように
棚が低く設定されている

厳しいコンペを勝ち抜く

  ただし、採用はすんなり決まったわけではない。2013年から毎年コンペを行い、6社が参加。営業企画部(RE)が中心となってすべての照明を並べ、青果、鮮魚、惣菜などの商品を照らして効果を比較しあう。例えば、青果ならトマトの赤とホウレンソウの緑がよく出ることなど、それぞれのカテゴリーにポイントがある。色ばかりではなく、効率やコストも比較の対象だ。パナソニックは、このコンペを勝ち抜いた。
  「彩光色シリーズとの出会いは昨年11月のパナソニックの顧客向け展示会です。惣菜、ベーカリーで暖色系のあたたかみのある空間を作りたいのだけれど、と相談したのが最初でした」
  パナソニックでは、さっそく食材のサンプルを持ち込んでヒヤリング。十分にニーズをくみ取った照明を作り込んだこと、また設置も簡便だったことがコンペでの勝利へとつながった。

ベーカリーコーナーでは、パンの焦げ目のキツネ色とカット部分の白がくっきり見えることがポイント

ベーカリーコーナーでは、パンの焦げ目のキツネ色と
カット部分の白がくっきり見えることがポイント

鮮魚・青果部門への採用拡大も

  開店以降、惣菜、ベーカリーの売上は非常に好調だ。もちろん、地域的なニーズはあるだろうが、照明の果たす役割は大きい。
  「リピーターを作るのは商品力。でも、最初に手に取ってお買い上げいただくためには、美しくおいしく見せるために、照明の助けも必要なのです」
  同社のパナソニックの照明への期待は高く、9月に改装オープンしたライフエクストラ東五反田店、相模原駅ビル店では、ベーカリー、惣菜コーナーのほかに、鮮魚、青果売場での採用も決定している。
  このほか、今後1年、新店、改装の際には順次パナソニックの照明が導入されることになっており、「お客様に楽しんでいただける空間作り」の一端を担うことになりそうだ。

鮮魚・青果部門への採用拡大も

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