地域移動の脱炭素化を実現する
コンテナ型ソーラーガレージ

多治見市で太陽光による分散発電事業に携わってきた株式会社エネファントは、これまで多治見市と周辺に200カ所を超えるソーラーガレージを建設するなど、エネルギーの地域循環に貢献してきた。2022年1月にスタートしたのは、地域の足となっているモビリティの電化を促す、電動アシスト自転車と小型EVのシェアリングサービス。コンテナ型のフレームに太陽電池モジュールを搭載した「E-Cube」には、電気自動車充電設備「エルシーヴ」と電動アシスト自転車の充電コンセントが設けられている。代表取締役社長 磯﨑 顕三氏は「電化しなければいけないのは、近距離の地域移動や少人数の移動。EVが増えると電力が不足するという課題には『E-Cube』という解決策を提示した。これには、3.84kWの太陽電池モジュールを搭載しており、年間約4,400kWhを発電し、小型EVを約72,000km走行可能にする。また、10m2以下の小規模建物なので確認申請も不要。エネルギーの需給一体管理をしながら、自転車やEVなど複数のモビリティに電気を供給でき、複数人の移動を脱炭素化できる。小型EVは近距離移動に適したモビリティなので、自転車と組み合わせることで、クルマの新しい使い方を多治見から提示していきたい」と語る。

建築設計Report vol.42/2022年8月発行
※会社名、役職名などは取材時のものです。

コンテナ型の置くタイプで、設置後も移動が可能な「E-Cube」
コンテナ型の置くタイプで、
設置後も移動が可能な「E-Cube」

蓄電システム(10kWh×3基)(AZAPA社の実証実験機)
多治見美濃焼卸センター協同組合に設置された「E-Cube」

小型モビリティ用ポータブル蓄電ユニット(8kWh)(AZAPA社の実証実験機)
背後には電動アシスト自転車充電設備

多治見駅南口前のコンビニ駐車場に配置された小型EV(右)と電動アシスト自転車(左)
多治見駅南口前のコンビニ駐車場に配置された
小型EV(右)と電動アシスト自転車(左)

多治見駅北口前に配置された電動アシスト自転車
多治見駅北口前に配置された電動アシスト自転車

下沢町交差点近くのEV充電スポット
下沢町交差点近くのEV充電スポット

2019年4月に設置されたソーラーガレージ初号機
2019年4月に設置されたソーラーガレージ初号機

再エネ・マルチモビリティサービス

所在地/岐阜県多治見市
事業主/株式会社エネファント
サービス開始/2022年1月

主な設備

● 電気自動車充電設備「エルシーヴ」

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