福島県産杉材のWOOD.ALCをカーテンウォールとして用いた復興公営住宅

木が持つ温かさを活用しコミュニティ創生をめざす住宅

東日本大震災の原子力災害により避難指示を受けた避難者が、低廉な家賃による入居を実現する復興公営住宅。福島県全体では4,890戸の整備計画があり、2017年10月末時点で約8割が完成。平赤井団地はその一つで、鉄骨造3階建の共同住宅2棟に51戸が整備された。コンセプトは、『住民共同の輪を育み、共に暮らし、共に生きる復興公営住宅』。住民同士の見守りを大切にするため、団地内通路からの高い視認性を確保。住棟間は隣地の緑地帯や植栽に囲まれた豊かなランドスケープを形成している。
さらに、集会所や各棟の東屋により、住民同士のコミュニティ形成を育むように意図されている。
外壁には、厚板集成材WOOD.ALCを帳壁(カーテンウォール)として利用する木質化工法を採用。県内各地の杉材を使用し林業を活性化するとともに、杉材伐採後の苗木植林によって炭素循環社会に貢献することが図られた。また、室内には内装建材に「ベリティス」、床には防音木質直貼床材「ウッディ45」が採用されている。仕様決定にあたっては、住宅性能評価の遮音性能を満たすために、日本大学工学部建築学科環境工学研究室と住宅品質確保促進法による実験を重ね、上下階の衝撃音が基準内と確認された。

建築設計Report vol.24/2018年2月発行
※会社名、役職名などは掲載時のものです。

バリアフリー設計の3LDK高齢者仕様住戸では、玄関から居室まで車いすで移動できる

引戸に「ベリティス」を使用(写真は一般住戸)

エレベーターホール前に設置された東屋

WOOD.ALC®実証実験棟


福島県復興公営住宅 平赤井団地

所在地 /福島県いわき市平赤井
事業主/福島県
事業者 /チーム木楽里(設計監理:辺見美津男設計室、
     施工:藤田建設・加地和組 J.V.)
竣 工 /2017年9月
構造/鉄骨造3階建 2棟(計51戸)

主な設備

● 幅広上吊り引戸「ベリティス」 ● 防音木質直貼床材「ウッディ45」 ● 一体型LEDベースライト iDシリーズ

東北復興ソリューション