2層吹き抜けの展示室では高天井のLEDシステムライトと高演色調光スポットライトにリニューアル。展示壁面トップの間接照明が彩りを添えている

既存照明器具をLED化し広々とした展示空間を実現

三岸好太郎美術館は1967年、札幌出身の画家・三岸好太郎(1903−1934)の作品220点が遺族から寄贈されたのをきっかけに、全国に先駆けた個人美術館として設立。三岸作品を収集・保存・研究、展示を行うとともに、展示室でコンサートを開催するなど多彩な活動で親しまれてきた。
現在の建物は1983年に札幌市中央区北1条から移転し、新館として建設されたもの。緑に包まれた白い建物は、吹き抜け空間や大きなガラス窓、中庭にしつらえた水盤など、三岸好太郎が晩年に構想したアトリエからイメージを得、岡田新一設計事務所によって設計された。2018年の改修工事では、これまで資料室だった空間を展示室に改修するとともに、照明のLED化が行われた。特に吹き抜けでは壁から突き出たアーム式の蛍光灯と白熱灯の混合照明器具を、システムライトと高演色調光スポットライトに変更。高い天井と広々とした展示空間を実現するとともに、展示壁面トップに間接照明を配し、変化と彩りを添えている。
美術館としては、今後、開館50年を機に、三岸好太郎の進取の精神に学びながら、若い芸術家の紹介や道内外の美術館と連携した企画の開催など、活動をさらに広げて行く意向だという。

建築設計Report vol.33/2020年5月発行
※会社名、役職名などは掲載時のものです。

2階展示室にも高演色調光スポットライトが用いられている2階展示室にも高演色調光スポットライトが用いられている

LEDシステムライトが2階の木質フロアを優しく照らすLEDシステムライトが2階の木質フロアを優しく照らす

階段の踏み板もスポットライトで照射
階段の踏み板もスポットライトで照射

北海道立三岸好太郎美術館

■展示室改修工事
所在地/北海道札幌市中央区北2条西15丁目
施主/北海道
設備設計/株式会社髙木設計事務所
施工/島津電設株式会社、株式会社エイト設計
電気工事/島津電設株式会社
リニューアル竣工/2018年2月

主な設備

● 高演色調光スポットライト ● システムライト(灯具ユニット内蔵タイプ) ● 間接照明器具