100mの長さがあるランウェイでは、TOLSOスポットライトにフランネルレンズを装着することで光を拡散し、
エントランスから奥のカフェまで続く光の絨毯が演出されている

5,300m²のメガプレート・オフィスで時間を意識させるサーカディアン照明

梓設計は天王洲と羽田に分けていた本社機能を集約し、羽田空港に隣接する物流倉庫3階に移転した。「メガプレートにランウェイ(滑走路)で骨格を作り、エントランスから奥までを見通せる100mのランウェイを設け、全体が見渡せる会社の顔とした。オフィスを4本のランウェイが縦横に貫通しているが、その交点には打合せスペースやコミュニティの拠点を設けている。メガプレートに集まって働くことで目指したのは、全員の顔が見えること。移転前から進めていたフリーアドレスを進化させ、部門単位の誘導型フリーアドレスの他、ラウンジや集中デスクなど、ABW的な考えも導入。設計という仕事は部門を超える連携が必要だが、コミュニケーション量も増えた」とアーキテクト部門 BASE01 主任の斎藤 愼一氏。
照明コンセプトは『光のダイバーシティ』。メガプレートで行われる多種多様な働き方をサポートするための、可変的で多様な照明環境が追求されている。また、広いフロアでは外光を採り入れづらいため、一日の時間に合わせて光色と照度を変えて感覚的に時間が把握できるサーカディアンリズムに沿った照明制御を採用。夜間に色温度を下げて照度も抑えることで、体への負荷を減らし、業務効率を上昇させる効果も期待されている。

  • サーカディアンリズム(24時間周期の生体リズム)

建築設計Report vol.32/2020年2月発行
※会社名、役職名などは掲載時のものです。

サーカディアン照明制御。5000K 900 lx(9〜13時)

サーカディアン照明制御。5000K 900 lx(9〜13時)から 3000K 400 lx(20時以降)へと移行する

トラックバースの段差を利用したラウンジには配線ダクトスポットライトを設置

プロジェクターとスポットライトが設置されたAZUSA HALL

導光板照明が用いられた会議室

リーラーコンセントが採用された模型室


マルチ調光調色システムが容易に操作できるタブレット


梓設計 本社

■梓設計 本社 内装工事
所在地/東京都大田区羽田旭町
施主/株式会社梓設計
内装設計/株式会社梓設計
照明コンサルティング/LIGHTDESIGN INC.
施工/株式会社JALファシリティーズ
竣工/2019年8月

主な設備

● 一体型LEDベースライトiDシリーズ ● LED高天井用器具 ● TOLSOスポットライト ● 導光板LED照明器具 ● マルチ調光調色システム ● 照明制御システム FreeFit ● 多回路エネルギーモニタ

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