多治見で“働こCAR”
太陽電池モジュールHIT325A 13kWを搭載したソーラーガレージ。駐車した電気自動車4台に充電するとともに、電力逼迫時には
電気自動車を蓄電池として利用する計画
再生可能エネルギーをクルマに蓄めて電力需給の安定化を計画
“土と炎のまち”と呼ばれる岐阜県多治見市は、美濃焼に代表される窯業中心の地域。ここで、家庭用太陽光発電の普及に尽力してきた株式会社エネファントは、再生可能エネルギーによる売電と小売を手がける『たじみ電力』も経営する。「地域の中でエネルギーを上手に蓄えるビジネスとして『多治見で働こCAR』を考え、普及のために多治見市主催の『たじみビジネスコンテスト』に応募して特別賞を受賞した」と語るのはエネファントの代表取締役 磯﨑顕三氏。「多治見市の企業が若い就職者に、電気自動車(レンタカー)を貸し、就業時間中はソーラーガレージにつないで充電。将来的には、当社のCEMS※から充放電制御を行い電力需給バランスを調節する。 通勤などにクルマが必須の地域では、自動車のための費用が軽減され、地元で求人する企業では若者の採用増が見込める。太陽光発電は償却が終わるとほぼ無料で電気を造れる。そうすればゼロ円でクルマが走る時代が来るだろう。現在は窯業の熱源に多くの化石燃料を輸入しているが、再生可能エネルギーの比率が多くなって『再生可能エネルギーのまち多治見』という知名度が高くなると、RE100をめざす企業も集まるのではないか」と語る。
- CEMS:Community Energy Management System
建築設計Report vol.31/2019年11月発行
※会社名、役職名などは掲載時のものです。
エネファント本社は給電ステーション「でんきの駅」も兼ねている
2台のパワーコンディショナ(5.5kW, 4.4kW)
給電中のエルシーヴ hekia S
働こCARの仕組み
多治見で“働こCAR”
所在地/岐阜県多治見市
事業主/株式会社エネファント
事業スタート/2019年4月
主な設備
● 太陽電池モジュールHIT325A ● パワーコンディショナ ● エルシーヴ hekia S