東港地区国際物流ターミナル(写真左)と埠頭を結ぶ小名浜マリンブリッジの主塔とケーブルをライトアップ

国際物流ターミナルに架かる橋をLEDによるライトアップで彩る

福島県沿岸南東部いわき市にある小名浜港は、明治時代から常磐炭田の石炭積出港として栄え、国際貿易港として発展を遂げてきた。小名浜港周辺では数多くの石炭火力発電所が首都圏や東北に送電しており、港はこれら電力会社が必要とする石炭などのエネルギーを供給する役割を担っている。2011年には国土交通省が「国際バルク戦略港湾」に選定し、大型船が接岸可能な岸壁を備えた東港地区国際物流ターミナルの整備が進む。これは約52haの人工島で、水深18mの岸壁の整備により世界最大級の貨物船が入港可能となる。この人工島と既存の埠頭を結ぶのが東港地区臨海道路のうち、橋梁部927mの小名浜マリンブリッジ。橋梁デザインの検討にあたっては有識者委員会を設置し、地域の意見も取り入れて、臨港道路では日本初の形式(PCエクストラドーズド橋)を採用。これは桁橋と斜張橋の長所を取り入れた形式で、経済性とデザイン性に優れ、大型船の通行が可能なように海面からのクリアランスも確保。また、その姿を夜間の景観に生かせるように4組の主塔とケーブルをLEDライトアップ器具160台で照射し、地域の防災性・保安性を高めるとともに、ベイエリアに幾何学的で美しい景観をつくりだしている。

  • 国際バルク戦略港湾:わが国に欠かせない鉄鋼石、石炭、穀物(バルク貨物)を安価で安定的に輸送するため、国土交通省が選定した国際物流拠点港湾

建築設計Report vol.24/2018年2月発行
※会社名、役職名などは掲載時のものです。

小名浜マリンブリッジを「アクアマリンふくしま」から望む

大型船が通航可能な海面高度が確保されたPCエクストラドーズド橋


カバーに覆われたライトアップ投光器


運転者へのグレアにも配慮して設計されたカバー

小名浜マリンブリッジ

所在地/福島県いわき市小名浜
事業主/国土交通省 東北地方整備局
設計/株式会社オリエンタルコンサルタンツ(航路部)
施工/清水・東亜・川田特定建設工事共同企業体(航路部上部工)
  (電気工事/クレハ電機株式会社)
竣工/2017年3月

主な設備

● LEDライトアップ器具(CDM−T150形相当) ● LED道路灯 ● 照明制御システム

東北復興ソリューション