以前のプランバナン寺院群は、HIDランプを使用していました。しかし、電気代の高騰から、より省エネ効果のある照明機器への移行が課題に挙がっていました。さらに、新しい照明でプランバナン寺院群をより魅力的に映し出し、観光誘致、そして周囲住民の経済発展にもつなげられることを期待されていました。
インドネシア最大級のヒンドゥー教寺院遺跡。
天を突く尖った構造が特徴的。
そこでパナソニックは、解決案として、LEDの導入を提案しました。
LED導入のメリットとして、複数の照明パターン(シルバー、プラチナ、ゴールド等)にて演出が可能であること、既存のHID投光器に比べて約30%の省エネが可能になること、遺跡の見え方(色味、レリーフの陰影)が改善されること、ランプ交換等のメンテナンスが大幅削減されること、などを提示しました。
投光器を設置した基礎。
現地の施行業者との施工風景。
LEDを導入する過程では、遺跡保護の観点から高いハードルが待ち構えていました。遺跡の周辺環境に手を加えることが困難であったため、LED投光器は既設器具が置かれた基礎の上にしか設置できず、既存の配線を活用する必要がありました。
このような限られた条件下で最適なライトアップを提案するのはパズルを解くような作業でした。
初期段階でのシミュレーションや現場での検証実験を繰り返し行い、投光器の角度調整と点灯パターン設定等を完了し、引渡しました。
3パターンの演出で、プランバナン遺跡を美しくライトアップ。
照明制御盤(フル2線)。
投光器の設置位置。
今回導入されたLED設備について、管理会社のクリスナさんにお話を伺いました。
「LEDライトが寺院群のレリーフを精細に見せてくれることで、エキゾチックな雰囲気が増し、観光客の心に強く残る景観になりました。
以前の照明と比べて省エネで、メンテナンスも楽になり、状況に合わせて演出の切替えができるのも嬉しいですね。例えば、ディナータイムではシルバー色、ラーマヤナの公演やイベントではプラチナ色やゴールド色に簡単に切替えできるんですよ。
今後、より多くの観光客にこの美しい景観を楽しんでもらいたいと思います。」と大きな期待を寄せられています。
寺院群の中心となるロロ・ジョングラン寺院。
刻まれた精細なレリーフを3パターンのあかりが照らし出す。
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