音漏れが気になって集中できない、反響して声が聞き取れない
オフィスの会議を悩ます2大「音トラブル」を可視化して科学的に分析

本記事の概要

今や業務はコロナ禍前に戻り、社内・社外ともに会議が増えています。コロナ禍を経験したことでWeb会議の環境が整い、遠方の関係者とも資料を共有しながら気軽に打ち合わせができるようになったことで、むしろ以前より会議が増えたように感じます。

そこで問題になってくるのが会議室の環境。最近では特に「音」に関して課題を抱える企業が増えています。会議室では収益に関わる重要な議論が活発に行われ、時に秘匿性の高い内容も話されることもあります。そんな大切な話を聞き取れなかったり、外に漏れたりしたら…。

今回、会議室の「音」問題に対してパナソニックが行った調査について、実例を交えながら解説します。

詳しい検証方法や計測結果を知りたい方は、ebookをダウンロードしてください。

“音漏れがが気になって集中できない” “反響して声が聞き取れない”
オフィスの会議を悩ます2大「音トラブル」を可視化して科学的に分析

会議室で発生する「音漏れ」「反響」の課題に対して、WELL認証の視点から科学的に分析を行った2つの事例における詳しい分析結果やプロセスを紹介しています。

ダウンロードフォームへ進む

会議室の2大音問題は「音漏れ」と「反響」

会議室の音トラブルには大きく2つ、「音漏れ」と「反響」があります。音漏れは、会議室の中の会話内容が廊下など外部に筒抜けになってしまったり、外の会話や音が会議室の中に入り込んでしまうことの2種類があります。反響は、会議室で発生した音が壁・天井・床などに反射し、何度も跳ね返ることで音が響いて聞こえるため、聞き取りづらくなります。特にWeb会議では、こちらの声が反響して相手に届くので、言葉が不明瞭になって大切な内容が伝わらなくなってしまいます。

「音漏れ」の課題

例えば新商品の開発や商談、人事など秘匿性の高い内容が話される場合、会議室の前を通った来客にその内容が聞こえてしまうのは非常によくないことです。また、隣り合った会議室の会話内容が聞こえてきたり、前の通路を歩いている人の話し声が聞こえると会議に集中できず、重要な会話を聞き逃してしまうこともあります。特にWeb会議中は声が大きくなりがちで、外に漏れ聞こえることがよくあります。逆に隣の会議室の声がWeb会議相手に届いてしまい、こちらの声と混ざって聞きづらくなることも。

「反響」の課題

反響は、スチールやガラス、大理石などの硬質な壁・床材に人の声が反射することで発生します。会議室の面積が狭く、壁と壁、天井と床の平行面の面積が多い会議室はフラッターエコー(多重反射)が起こりやすく、不快な反響音として聞こえます。また、広い空間では音が遠くまで届き、反響時間(残響時間)が長くなり、反響が強く感じられます。会話すると何かウワンウワン響くと感じたら、それが反響です。

WELL認証の考えに基づき科学的に分析

働く人々の健康を基軸とした空間設計・運用の国際評価システム「WELL認証」が定義する10のコンセプトの中に「音」環境も含まれています。パナソニックでは、働く人のWell-Being(こころ・からだ・社会的なつながりが健やかで満たされている状態)を実現すべく、WELL認証に基づいて科学的なアプローチを実施。オフィス会議室の「音」問題に関しても、科学的に分析したうえで改善支援策を提案します。

Well-事例1:工場内オフィス会議室の「音漏れ」が深刻化
パナソニック株式会社 津工場

津工場では、事務所改修に伴い新設した3つの会議室で、隣の会話が明瞭に聞こえるほどの音漏れがが発生しました。
当初はスチール製パネルで十分な遮音性を確保できると考えられていましたが、測定の結果、壁と天井の接合部にわずかな隙間があり、そこから音が漏れていることが判明しました。
パナソニックは騒音レベルの測定と可視化を行い、壁面ごとの減衰値をデータ化。音が漏れている隙間を埋める低コストの対策を提案しました。

詳しい検証方法や計測結果を知りたい方はこちら

さらに、会話音と同じ周波数帯を利用したマスキング音を流すことで、隣室での「音量明瞭度」が0.38から0.14に改善。数値が低いほうが明瞭度は低くなります。 マスキングすることで1段階聞き取りにくくなり、ほぼ何を話しているか分からなくなったことが数値的に明確化されたのです。

  • 担当者の声

「どこからどのくらい音漏れががしているかが数値化されたことで、具体的な対策がしやすくなりました。単に感覚的に“音漏れががひどい”というだけでは、何をどうすればよいか、どのくらいのコストをかければよいのかが分からず、会社に対しても改善策を提言しずらいものでした。また、マスキングに関しても、コストをかけて導入したものが、きちんと効果を発揮していることが分かってよかったです。同じように音漏れで悩んでいる他部署にも展開しやすくなりました」

事例2:会議室内で発生する音の「反響」を可視化
パナソニック株式会社 ライブオフィス worXlab(ワークスラボ)

パナソニック株式会社エレクトリックワークス社のライブオフィス「worXlab」(ワークスラボ)の一部会議室では 、全面ガラスと吹き抜け構造の会議室で反響音が深刻化。発話がこもり、特にオンライン会議では更にひどい状態に。
パナソニックは3Dモデリングによる音響シミュレーションを実施し、音を発した場合の室内全体の音の分布をカラーマップで表示したり、音の反射経路を可視化。吸音材「サウンドトロン」や「オフトーンN」を、反射の多い壁面に最適配置しています。

※「サウンドトロン」「オフトーンN」はDAIKEN株式会社の製品です。

施工後の測定では、残響時間が0.65秒前後から吸音材設置後は、シミュレーション通りWELL認証の基準である0.6秒以下を満たす結果となりました。
特に、周波数500~1000Hzの付近が人の声の音域なのですが、その周波数帯域での残響時間は0.46~0.49秒となり、しっかりと反響が軽減されることが期待できます。

詳しい検証方法や計測結果を知りたい方はこちら

  • 担当者の声

「反響音対策後は、とても快適に使用することができ、吸音による音環境改善効果を実感しています。
対策前には、 シミュレーションによって室内の音環境を可視化するとともに、結果に基づいた最適な個数・配置の提案があったので、納得した上で施工の実施に踏み切れました」

業務が滞り働く人のストレスになる音問題 早急な改善が求められる

オフィスの中で働く人々にとって、音環境はとても重要です。雑音が大きくて集中できない、相手の言葉が聞き取れないなど、音環境が悪い業務が滞り、ヒューマンエラーを起こす原因にもなりかねません。ストレスになって健康被害につながる可能性もあります。しかし、音は目に見えないものだけに、対策が難しいところがあります。壁交換などの大掛かりな工事は時間もコストもかかり、一度施工してしまったら変更や撤去も難しくなります。工事に踏み切る前に、音響測定や音響シミュレーションをし、音問題を可視化してどこにどのような問題があるのかを分析する必要があります。その分析により、適切な対策が可能となります。

“音漏れがが気になって集中できない” “反響して声が聞き取れない”
オフィスの会議を悩ます2大「音トラブル」を可視化して科学的に分析

会議室で発生する「音漏れ」「反響」の課題に対して、WELL認証の視点から科学的に分析を行った2つの事例における詳しい分析結果やプロセスを紹介しています。

ダウンロードフォームへ進む
Well-Beingな会議室

各利用シーンやスポット課題にあわせた空間パッケージを提供しています。「Well-Beingな会議室」ではWELL認証の考え方を基軸にし聴き取りやすい/話しやすい会議室を提供します。

詳細を見る

パナソニックの電気設備 SNSアカウント