CO2排出量削減の国際公約に反して増加を続ける住宅部門
日本政府は1997年の京都議定書によって、2008年から2012年までに温室効果ガスを1990年比6%削減すると国際公約。CO2排出量削減の公約を実現するため、政府は段階的に「省エネ法」を強化してきました。
しかし、削減どころか排出量は増加傾向にあり、産業部門や運輸部門では排出量が削減されているものの、建築物、住宅部門の増加が著しく、とくに住宅部門では2012年段階で1990年比60%増という状況です。
このため住宅・建築物部門に対するCO2排出削減策として、ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH※)やゼロ・エネルギー・ビルディング(ZEB)の建設を推進。2020年までに、標準的な新築住宅でZEHの実現を目標に掲げていますが、一般にあまり認知されていません。
※ZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)とは
「建築物における一次エネルギー消費量を、建築物・設備の省エネ性能の向上、エネルギーの面的利用、オンサイトでの再生可能エネルギーの活用等により削減し、年間での一次エネルギー消費量が正味(ネット)でゼロ又はおおむねゼロとなる建築物」(経済産業省の報告書より)