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LIGHTING STYLE Vol.10 | P.L.A.M. | 照明設計サポート製品を探す

LIGHTING STYLE Vol.10

05 商業施設

空間デザインを提案力と技術力で具現化

計画初期から関係者とスピーディに並走

流行の先端で、個性や集客を競い合う商業施設にとって照明が占める役割は大きい。開発コンセプトを表現するインテリアデザインは、照明の演出抜きには成り立たない。多くのプロジェクトは、空間のゾーニングやプランニングといった設計の初期段階から参画。照明のコンサルティングやデザイン提案から始まる一連の工程を通じて、発注者や運営者、デザイナー、施工者など、関係者と緊密に連携しながら、開業日に向けて走る。そこで発揮されるのは、確かな技術や検証に裏付けられたノウハウや提案力、調整能力、そして行動力だ。ときに、抽象的なイメージで示される要望も、背後にある意図を読み取って具体的な照明デザインに組み上げていく。建物のオーナーから依頼される、いわゆる「A工事」から、テナント発注による「C工事」まで、異なる発注形態にも幅広く対応する。

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商業施設照明チーム

デイリーカナートイズミヤ ららぽーとEXPOCITY店: 店内と商品の鮮やかな演出で来店者の関心を誘う

デイリーカナートイズミヤ ららぽーとEXPOCITY店 イズミヤ株式会社 施設管理部 佐藤 貴哉 氏

青果売り場などが広がる店舗の入り口付近では、天井高4mの開放的な空間にベースペンダントを採用して華やかな明るさを演出。また、店の奥は、少し下げた天井の側面に間接照明を設けて、来店者の足を誘う。店内全体を暖かな温白色で統一する一方、随所に「彩光色」の照明を用いて効果的に商品を演出している。

デイリーカナートイズミヤ ららぽーとEXPOCITY店

Bio c’Bon 麻布十番店: 光のメリハリで演出するマルシェのにぎわい

Bio c’Bon 麻布十番店 ビオセボン・ジャポン株式会社 是枝 真紀 氏

2016年12月、フランスのオーガニックスーパー「Bio c’Bon (ビオセボン)」の日本1号店が、東京・麻布十番にオープンした。入り口付近には飲食のできる大テーブルが置かれ、その奥には対面キッチン方式のデリカサークルコーナーも設置。集まる人たちでにぎわうマルシェの雰囲気が漂う。

POINT | スーパーの定石をくつがえす不均質な照明

にぎわう市場のような雰囲気を演出するために、あえて光の強弱をつけた照明を提案した。スーパーの定石とされる均質なベース照明は使わず、スケルトン天井からのユニバーサルダウンライトとスポット照明を軸に、ライティングを計画。商品に応じて「美光色」「彩光色」の器具も取り入れた。照度分布図に表れる光のムラは、実際には気にならず、むしろ商品を引き立てたり、店の奥まで視線を誘ったりする効果を持つ。

Bio c’Bon 麻布十番店 美光色、彩光色LEDは光のスペクトルを制御によって、色がくすんで見えることを抑え、本来の色味をより美しく引き立てる。肌や食材などの素材感を引き出し、上質な売場に演出する

Natty’s 静岡店: 商品に応じて手軽に照明を模様替え

Natty’s 静岡店 スーベニール株式会社 前田 隆広 氏

JR静岡駅構内の商業エリア「ASTY静岡」にあるライフスタイルショップ「Natty’s(ナッティーズ)静岡店」では、季節や異なる商品構成に応じて、簡単 にLED照明の演出を変えられる「マルチ調光調色システム」を採用している。

POINT | タブレット操作で照明を見ながら調光調色

マルチ調光調色システム

色温度の変化を目で見てわかりやすく感じるよう、空間のイメージ変化に重要な鉛直面の光環境にこだわった。その手法として、この店舗では「マルチ調光調色システム」を採用。実際の照明を目で確認しながら 、タブレット端末を操作して、店内の光環境を変えることができるLED照明システムだ。調光5~100% 、色温度2700~5000Kの範囲で、自在な組み合わせが可能。複数の照明シーンをつくり出せるので、商品を置くスペースごとに光環境を変えることもできる。照明器具としては、ユニバーサルダウンライトと間接照明を導入。また、壁面の間接照明の取り付け位置や、下がり壁のサイズなどを綿密に設計、空間のイメージ変化をより効果的に見せている。

Natty’s 静岡店 キッチン用品売場は清潔感のある昼白色 (5000K、80%点灯) 、 ギフト用品売場はシックな電球色 (2700K、80%点灯) に設定

照明ソフト技術

「光環境」と「入店率」の関係を解き明かした1年間の追跡調査も実施

照明手法の違いによって、入店率や購買人数などに影響はあるのか?今回、検証の一環としてNatty’s静岡店の協力を得て、パナソニックは1年にわたる“追跡調査”を実施した。調査は、「明るさ(照度)」「色温度」「照明制御」「照明演出」の4項目ごとに実施。
それぞれについて、照明の設定を変えた場合の「入店率」や「購買人数」のデータを収集、分析して影響を評価した。
その結果、店舗全体の色温度を均一にするよりも、各商品の特性やゾーンごとに色温度を変えたほうが入店率が高まることなどが判明した。Natty’s静岡店では、この調査をもとに照明を設計して運用している。

追跡調査
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