学習院目白キャンパス

カリキュラム連動の空調制御システムを広域で連携してCO2排出を削減したい。文教施設のエネルギーソリューション学習院目白キャンパス

お客様の課題

都の条例だけでなく、大規模事業者としてもCO2排出削減が求められた。

学習院様のキャンパスは、大学・高等科・中等科・幼稚園のある目白地区、女子大学・女子中高等科のある戸山地区、初等科のある四谷地区から形成されており、3キャンパス合計で約290,000m²と広域な敷地内には数多くの建物があります。
2010年、東京都では国の基準と比較しても厳しい、5年間で8%のCO2削減を義務付ける環境確保条例が施行されました。また、経産省の省エネ法改正、環境省の温対法などが施行され、学習院様は大規模事業所としてCO2排出量の削減が求められることとなりました。
さまざまなエネルギー施策が検討されましたが、その一つが全学の空調エネルギー削減でした。数多くの建物で、必要以上の冷暖房がされたり、切り忘れがあれば、そのムダなエネルギーは膨大になります。これを集中制御することが検討されました。

学習院目白キャンパス 正門

学習院目白キャンパス 正門

中央教育研究棟 外観

中央教育研究棟 外観

中央教育研究棟の一般教室

中央教育研究棟の一般教室

取り組み

空調制御システム「P-AIMS」のカスタマイズとガス・電気、双方の空調機を最適配置。

当時は学習院全体で受電容量が足りなかったため、冷暖房が可能なガスヒートポンプエアコン(GHP)の本格導入を検討。しかし、ほとんどの建屋にはGHPが適していますが、サーバールームなど常時冷房が必要な場合はパッケージエアコン(PAC)が最適でした。
当社は1992年からGHPを納入しており、空調を中心とした設備機器を監視・制御できる「P-AIMS」により、機器の最適管理のお手伝いをしていました。
採用にあたっては、各種機器が制御できる「P-AIMS」があることに加え、当社にガスと電気、2種類の空調機が揃っているため、空調の使用状況や規模によって最適な機種が選択できる点が評価されました。
その結果、当社も含めた3社による空調設備におけるマルチベンダ環境が構築されることとなりました。
さらに、空調設備の更新に合わせて、全学の空調制御システムも再構築。広域なキャンパスにある数多くの建物の空調設備を集中管理するため、空調システムの広域群管理を計画。空調制御システム「P-AIMS」を大学の授業運営に合わせてカスタマイズすることで、講義室はカリキュラムと連動させて授業開始20分前に空調稼働。授業が終わると、強制終了するように設計されました。
また、ローカルでは設定範囲内を超えて室温が変更できず、設備監視センターから運用状態の監視と制御ができるように設計されています。 このシステムは学習院様の指導の下に、当社開発と営業がタッグを組んで構築した全国に先駆けたものです。
加えて、初等科のある四谷地区とは専用回線、戸山地区とは無線LANでネットワークすることにより、遠隔監視制御も行われています。

各教室には設定温度変更が制限されたコントローラを設置

各教室には設定温度変更が制限されたコントローラを設置

南2号館管理室のP-AIMS

南2号館管理室のP-AIMS

北1号館屋上のGHP室外機

北1号館屋上のGHP室外機

中央教育研究棟のパッケージエアコン

中央教育研究棟のパッケージエアコン

西5号館屋上のナチュラルチラー(吸収式冷凍機)※P-AIMSとの接続検討中

西5号館屋上のナチュラルチラー(吸収式冷凍機)※P-AIMSとの接続検討中

効果

3年間で約20%のCO2排出量削減を達成。

高効率空調設備の導入と、空調施設の広域群管理によって、2010年から3年間で平均約20%のCO2排出削減が達成されています。
また、今後はナチュラルチラーや照明設備との連動制御も検討。さらなる、CO2排出削減の取り組みが計画されています。

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