地形や気候によって防霜ファンの風が届かない場所が発生
日本を代表するお茶の産地である静岡県牧之原市で、農業法人合同会社丸伊伊藤製茶は4代にわたり茶業を営んできました。茶畑と自前の製茶工場を持ち、自園以外に9件の茶生産農家から生葉を仕入れ、荒茶に加工して茶問屋に販売しています。お茶の消費が伸びなやみ価格が低迷する中、東日本大震災の影響でさらに落ち込む需要。伊藤様は「生き残るためにはとにかくいいものをつくらなければだめ」との考えから、高品質のお茶づくりに力を入れ、施肥やお茶を刈るタイミングなどお茶の栽培に注力するとともに、仕入先の茶生産農家の指導を行ってきました。2014年度は、茶問屋から牧之原の主要茶農家(39件)の中で1位の表彰を受けるなど、品質で高い評価を受けています。
3月から5月にかけて発生する霜による低温でお茶の新芽が破壊されるため、防霜ファンを茶畑に設置、霜が発生する夜間に茶葉に風を吹きつけて霜害を防いでいます。しかし、地形や気候の影響を受け、防霜ファンの風が届かない場所が生じていました。これをなくすためには高出力の防霜ファンを用いて風量を増やす必要があるのですが、消費電力が上がるため、電気容量が限られている現状の配電設備では載せ替えができないという問題が茶生産農家を悩ませていました。