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愛知医科大学病院| LIGHTING STYLE Vol.8 | P.L.A.M. | 照明設計サポート製品を探す

LIGHTING STYLE Vol.8

01 愛知医科大学病院

調光・調色とサーカディアンシステムで心地よさと省エネを両立

高度な医療に対応した設備

1974年に長久手で開院した愛知医科大学病院は、尾張東部地域に
根付き、密着した医療を展開するとともに、高度な医療に対応できる
病院としてその歩みを重ねてきた。
そして40年後の2014年5月9日、新病院での診療を開始。最新の機
器と19室の手術室、75床のICU系病室を備えた日本有数の病院で、
高度な医療に十分対応できる設備を整えている。
また免震構造やライフラインの二重化などにより地震等の大災害時
にも医療を提供し続けることが可能となった。照明ではLEDの調光・
調色機能を使い、病室にサーカディアンシステムを導入するなど、時
間帯に合わせた雰囲気をつくりながら、省エネを行っている。

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■物件概要
竣工:2014年4月
所在地:愛知県長久手市
施主:学校法人愛知医科大学
設計:株式会社山下設計
施工:鹿島建設株式会社
電気工事:株式会社トーエネック

愛知医科大学病院

POINT1

調光・調色で省エネ

エントランスホールをはじめとした共用部は、調光・調色を行い、適切な照度と一日のリズムに合わせた色温度を設定。
心地よい雰囲気をつくるとともに省エネを行っている。

エントランスホールの様子

左上:9〜11時。照度を抑えながら高い色温度ですっきりとしたイメージ。
右上:12〜15時。高い照度と色温度で活動的に。
左下:16〜20時。夕方は照度と色温度を抑え落ち着いた雰囲気をつくる。
右下:21〜24時。夜間は安全を確保する最低限の照明のみ点灯。(時刻はイメージ)

光を操る方法
調光・調色スケジュール(イメージ)
ロビーの照明器具は外側2灯が5000K、内側2灯が3500K。

人が滞在するエントランスホール等では、空間の明るさ感評価指標Feuを用いた調光・調色制御で心地よい明るさを確保し、かつ雰囲気に配慮した省エネを実現している。早朝の「快適な覚醒」、午前の「活性化」、午後〜夕方の「くつろぎ」、消灯後〜深夜の「スムーズな入眠」をイメージした照明環境となっている。

POINT2

サーカディアンシステムを導入した病室

単調な入院生活で弱りがちな生体リズム(サーカディアンリズム)を、光による昼夜変化を体感することで維持を図り、入院患者の朝の目覚め・日中の覚醒・就寝前の落ち着きという生活サイクルの安定化をサポートするシステムを病室に導入した。

壁と天井の照明器具はサーカディアン用の特注。

左:9〜13時。照度と色温度を高くして朝の目覚めをサポートし、午前中の活性化を促す。中:14〜17時。日中は照度と色温度を少し抑える。
右:18〜21時。照度と色温度を下げ就寝前の落ち着いた雰囲気に。壁と天井の照明器具はサーカディアン用の特注。(時刻はイメージ)

睡眠〜覚醒の循環と、光の関係を表した図。
落ち着きのある明るい光環境を実現。

左:麻酔外来周術期センター。通路部のライン照明とベッド上の間接照明で落ち着きのある明るい光環境を実現。
右:腎センター。空間の明るさに配慮しながら、患者に対する不快なグレアを抑えている。

EC's Eye

季節感を演出する外観ライトアップ

入院生活での気持ちのメリハリやゆとりを与える季節感を演出するRGB演出照明を建物西面のカーテンウォール部に採用した。エントランスホール吹き抜け部にも同様の演出を施した。

外観ライトアップ

外観においてはRGB演出照明によって日本の伝統色を表現した。
左上が春の「若草色」、右上が夏の「空色」、左下が秋の「茜色」、右下が冬の「白」。

Designer's Comment

大幅な省エネが可能に

環境との共生を意識して、明るさを保ちながら省エネを図りました。サーカディアン技術や調光・調色制御、Feuを用いた照度最適化によって大幅な省エネが可能となっています。

菊池 尚氏

菊池 尚氏

株式会社山下設計
中部支社 設計監理部
副部長(設備担当)

齋藤 良徳

齋藤 良徳

名古屋照明EC