商業施設で初めてCASBEE-Sランクを取得したい。
つくばエクスプレスで秋葉原から約30分に位置し、国際学術研究として開発が進む「柏の葉」。東京大学柏キャンパス、千葉大学環境健康フィールド科学センター、国立がんセンターなどの先端学術研究施設が集積する地であるとともに、県立柏の葉公園をはじめとした緑豊かなエリアが広がっています。
ここで、環境に配慮したまちづくりが進んでいます。まちづくりにあたって、産・官・学・民が連携した『まちづくり協議会』が立ち上げられ、健康的なまちづくりを目指す方向が示されました。
「柏の葉キャンパス駅前に計画された『ららぽーと柏の葉』は、この地域における最初の商業施設であることから、まちづくりの方向性にのっとり、『環境・健康・循環』の3つのコンセプトを施設として具現化することを計画しました」と語るのは、三井不動産株式会社商業施設本部リージョナル事業部の統括柴田志通氏。「その一つとして、商業施設として初めてのCASBEE Sランクを取得。また、開業前に、ISO14001とエコマーク(レベル2)を取得しました。これは、計画時から環境マネージメントシステムを導入することで、施設のハードとソフトの力を十分に発揮しようと考えたためです。ISOにおける施設づくりの部分ではCASBEEの環境評価がベースとなっています」。
夜間のライトアップも、まちなみや景観への配慮がなされています。建物群が黒い不気味な塊とならないように、アースカラーの外壁を柔らかい光で照射。ランドマークとしての機能も果たすアトリウムでは、上方への光漏れに注意を払いながら内部からの光でその姿が際立たされています。
ライトアップにあたっては柏市と何度も現場実験も含めた協議がおこなわれ、市の景観ガイドラインが具現化されたものとなっています。