<プロジェクト概要> ●池袋駅および駅周辺整備計画事業 池袋副都心の玄関口としての魅力向上と活性化、歩行者の安全性・回遊性を高めるため、 将来像となる「基本構想」と構想実現に向けた「整備計画案」を策定。 ●池袋駅西口駅前街区まちづくり 池袋駅西口地区の新たなまちづくり構想を地元・権利者との協働により策定予定。 風格と賑わいにあふれ、環境と防災に優れた西口の再生を目指す。 |
---|
[池袋駅および駅周辺整備計画事業] 現状の課題と将来イメージを共有
|
池袋駅および駅周辺整備計画は、行政と、池袋駅に関係しているすべての事業主さんが、 現状の課題を共有し、同じ方向性で駅の将来像を描いて、ともに取り組んでいくまちづくりです。 そのため、平成19年度に、鉄道4社と周辺百貨店事業者、それに国、都、区の関係者が集まり、検討委員会を発足しました。 これまで7回、委員会を開いてきましたが、駅および駅周辺の現状をきちんと把握し、課題を共通理解するためのツールとして、 環境計画支援VRは非常に有効だと考えます。 地下通路の煩雑なサイン(鉄道各社の案内および一般広告等)の改善を検討する作業部会では、実際にVRを使用して、 複雑に入り組んだ池袋駅の地下を自由に行き来してサインを検証。 事業者ごとに異なるサインのわかりづらさが把握できただけでなく、サインの位置や色、大きさをその場で変更し、 見やすさを検討することにより、サインに対する共通理解を得ることができました。 また、VRの利点のひとつは、新しいデータを追加・更新し、継続して使えることでしょう。 地上空間で駅の東西を橋渡す「東西デッキ構想」はじめ、 東口の地下と地上を巨大な空間でつなぐ「サンクンガーデン構想」など、 夢のような計画もVRを使えば、具体的な検証が可能でしょう。そうした検討を重ねる中で、 事業者間の役割分担が明確になり、魅力あふれる池袋の整備が促進することを期待しています。
|
[池袋駅西口駅前街区まちづくり] 人の目線に立って見ることが大切
|
平成19年から権利者や地元の方々と一緒に池袋駅西口のまちづくりを考えていく「勉強会」を開催しています。 勉強会がスタートした時点で、現況を理解してもらう手法としてなにが有効なのか比較検討した結果、 (1)鳥瞰から人の目線まで瞬時に移動可能 (2)現状と将来イメージを瞬時に切替可能 (3)計画の進捗に応じてデータを拡張可能 などの要件がまちづくりをシミュレーションする上で有効であると考え、環境計画支援VRを採用しました。 先頃、ビルのオーナーさんなど、池袋駅周辺の地権者の方を対象に開催した勉強会では、 VRで駅周辺をぐるりと一周して、現況を確認しました。その際、“人の目線”で街を見て歩ける意味は大きいと感じました。 「この裏側はどうなっている?」というときも、自分で操作して裏側を見て確認することができ、問題の発見につながります。 今後、計画案のイメージが完成すれば、現況と計画案を瞬時に置き換えて比較することが可能なので、 さらに現実的な議論ができるものと期待しています。 この勉強会では、参加者の一人から「自分もVRを動かしてみたい」と要望があり、データをお渡ししました。 ある程度のスペックのパソコンさえあれば、区民の方でも活用できるのもメリットの一つだと思います。 将来、広く議論の場にのせるために、ネット上で公開し、区民の皆様に自由にアクセスしていただけるようになれば、 より有益かと思います。
|
|
[池袋駅および駅周辺整備計画事業] 地下通路のサイン検討部会で将来のサインのあり方を確認、検証
重要な検討課題であった池袋駅の地下空間に張り巡らされた、多種多様な案内サインと広告物。 環境計画支援VR上でこれらを忠実に再現することでその煩雑性は一目瞭然に。 検討会の場でも確認することができ、大きな説得力となった。 また今後は、VRの中で将来のサインの方向性に関する検討が進められていく。
|
地下空間は複雑なサイン配置の現状とその問題点を認識すべく忠実に再現
|
|
[池袋駅西口駅前街区まちづくり] 西口駅前の整備計画プロセスの確認
池袋駅西口駅前広場とその周辺の整備計画プロセスをVR上で表現し、あらゆる視点から把握・確認できるようにした。 また、整備後のイメージは地元のまちづくり勉強会でも紹介され、区民と行政との間で同じ将来イメージを共有することができた。
|
|
『デジタル模型』として継続的にデータを活用、更新
構築されたVRのデータは今回のみならず、今後も継続して活用することが可能である。 データの一部を更新したり、あるいは範囲を広げたり、言わば、デジタルの模型のように活用することができる。
|
池袋駅周辺の広域都市データを作成
|
地下空間も全域を忠実に再現
|